今日も明日も、マリリン日和

センター負傷棟から救出された雑種犬、マリリン。車いすを軽快に乗りこなすマリリンと、夫と、私。家族の日々の記録です。

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イライラは弱者に向けられる

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「ども~! みんな、元気~? あたしはね、日々いろいろよ~。 こないだ話した、ちょびっと悲しかったお話、聞いてくんろ~。」


どもども~!

みなさま、こんにちは~!

そうなんです、日々いろいろなマリリンです。

良いことも悪いことも含めて、親子で学んでおります。

今日は、そんなお話。




いつものように、ルンルン気分でお散歩スタート!



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「朝晩、少しずつ風が変わってきた気がするよ。」



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「葉っぱさんも、夏の間、大変だったね。」



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「秋に向かって、いけいけゴーゴー! かっ飛ばすよ~!」


いつもは何度も休憩をとるマリリンですが、秋の匂いを感じる中、ぐんぐん歩いてくれました

母ちゃんもうれしくて、ウキウキ♪




おさんぽコースは、歩道が設けられた場所もありますが、住宅街のため、多くは歩道なしの道路です。

そんな道を歩いていたときのこと。




6メートル幅の道路なので、歩行者と車1台は余裕を持って通ることができます。

いつも、母ちゃんが道路側に立って、マリリンは住宅側。

道路の右端をふたりで歩いていたところ、前方から黒い車が来ました。

住宅街と言っても、車の通行量は多いので、毎日たくさんの車とすれ違います。

黒い車に対しても、車が来たとしか思っておりませんでした。




いつものように、マリリンが飛び出さないよう、念のためギリギリまではじっこによけて、車をやり過ごそうとしました。

すると、前方の黒い車、どんどんこちら側に迫ってきます

こんなに道路があいているのに、なんでわざわざ私たちに寄せて来るの!?と思ったときには、すでに近くまで来ていて。

とっさにマリリンを住宅の塀に押しつけ、母ちゃんの身体をタテにします。

ぎゅっと身を縮こまらせた瞬間、母ちゃんスレスレの位置で、ぐーんとスピードを落としました。

助手席側の窓が全開しており、思わず運転席の人物に目をやります。

50歳前後でしょうか、体格の良いおばさん。

助手席を挟んで、陰鬱な瞳がギロリとこちらをにらみつけました。

「気色わりぃ犬、そと出すな!」

一瞬言葉が頭に入って来なくて、ぼう然。

おばさんは、そのままギュイーーンとスピードを上げて行ってしまいました。




今のは、何だったんだろう。




思ったことは、ふたつ。

ひとつは、犬が嫌いな人なんだろうな、ということ。

そして、もうひとつは、相当イライラしていたんだろうな、ということです。

にらみつけられたときの、おばさんから迫ってくる負のオーラみたいなものが強烈だったので、おそらく、何かムシャクシャすることがあったのだろうと思います。

そこへ、自分の嫌いな犬という存在が登場。

しかも、身体に器具なんかつけて歩いている。

何あれ!? 一言、言ってやる!!

となったんじゃないかと。




子どもたちに、「気持ち悪ぅ~」と言われることは、まあ、あるのです。
(過去にこちらの記事で、そんな一場面を綴っております。)

マリリンは、体格、身体の色、毛の短さから言って、車いすが非常に目立つタイプなので、子どもたちの目にもとまりやすいのでしょう。

でも、大人はもちろん、気持ち悪いとは言いません。

「かわいそう~」とか、「そんな年じゃないでしょうに!」とか、「なんだってこんなことに・・・!」とか、そういった言葉になります。(もちろん、これらの言葉もイヤですが)

なので、今回みたいに、大人から「気色悪い」という言葉を言われたのは、なかなか衝撃がありました。

手足が急速に冷えて、ビリビリしびれます。

その場にいるのがいやだったので、早足で歩き、広い歩道のある場所で、ホッと息をつきました。




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いわゆる、八つ当たりというやつでしょうか。

どんなイライラがあったか知りませんが、相手を轢くような素振りで脅かし、暴言を吐くって・・・。

なめられたのだと思います。

おそらく、男性である父ちゃんがいれば、こういう目には遭わなかったでしょう。

でも、その場合もきっと、イライラの矛先が転換されるだけで、ほかに弱い者を見つけて、ぶつけたでしょうね。




マリリンと一緒に生活するようになり、世の中の満たされない感情は、常に弱者に向かうのだということを、まざまざと感じるようになりました。

障害を持つ人も動物も、自分の選択や希望でそうなったわけじゃありません。

できるだけ健常者と同じ生活ができるように、社会で支えるのが当然のことだと思いますが、現実は違います。




少し前、人間の障害者の歴史について、いろいろと知る機会がありました。

戦時中に、日本という国が、国民が、彼らにどういった仕打ちをしてきたのか、目を疑うような記録が残されています。

しかし、その多くは、語られることなく、知られておりません。

実際、私も調べるまで、過去に彼らがどんな思いを味わい、どんな苦しみの中で命を終えていったか、そういったことはまったく知りませんでした。

戦争が終わり、時代が変わった今は、どうでしょうか。

何も変わっていません。

時代が変わったように見えて、しかし、人間の根源的な精神は何も変わっていないと思います。



私は、マリリンという犬を通じてしか、その現実を感じる方法がありません。

たったそれだけの体験ですが、そんな自分でさえ感じるところのある社会ですから、世の中の障害をお持ちの方々の思いは、計り知れません。

それを、ほんの少しでも、知っていただけたらいいな、想像していただけたらいいな、と願います。



一時的にその病気や障害について知ったときだけ、感じたり考えたりするのでは意味がありません。

大事なのは、ごく普通の、日々の生活のこと。

人は弱いです。

障害を持つ方々に十分な理解がある人でも、ストレス社会の中で、余裕がなくなり、想像力を失って、彼らを傷つける瞬間もあるでしょう。

そうなってしまったときには、相手の痛みを改めて想像し、そこから、再び学ぶしかありません。



すべては、想像力を養うことに尽きると思います。

障害を持つ方々や、その家族が、まわりに気を遣いながら精いっぱいに生活を送っていること。

また、いつも心に鎧をつけ、やわらかな部分が傷つかないよう守って生きていること。

どうか、それを想像できる社会でありますように。

そして、いつの日か、心の鎧をはずせる日が来ますように。

それを切に願います。






先ほどのショックを引きずり、トボトボと歩いていたひとりといっぴきですが、この後、作業着姿のやさしいおじさんに出会えました!

マリリンを見るなり、駆け寄ってきたおじさん。

となると、マリリンは当然・・・



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「おじさ~ん!! 大好き~!!」


はい、いつものパターンです。



おじさんのお家には、犬も猫もいるそうです。

犬は、15歳になるんだとか。

少しヨロヨロはしてきたものの、おさんぽ大好きで、毎日がんばって歩いているんだって

マリリンのことを、かわいいかわいい、と撫でてくださいました♪



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「なんかあたしって、おじさんにモテちゃうワケ♪」



おじさんにお礼を言ってさよならすると、



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元気いっぱいに顔をあげて歩きはじめましたよ



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「イイコトあったから、これでチャラです!」

| つれづれ | 08:11 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

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