今日も明日も、マリリン日和

センター負傷棟から救出された雑種犬、マリリン。車いすを軽快に乗りこなすマリリンと、夫と、私。家族の日々の記録です。

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語り継いでゆくこと

みなさま、こんにちは♪

前回、父ちゃんの過保護記事に楽しいお言葉やアドバイスをいただき、ありがとうございます!

エアコンの吹き出し口にリボンをつけておくと、ちゃんと動いていることが一目で確認できる、とアドバイスをいただきました。

なるほど~!その手があったか!

カメラを通すと小さな電源ランプは見えづらく、ズームにすると少々ぼやけてしまうのですが、リボン方式なら、簡単に確実に分かりますね

さっそく試してみたいと思います。




それと。

また、ブログで知り合った大事なお友達が、お空に旅立ちました。

同時期にふたつの命が。

ひとりの子は、シェルターから今のご家族に迎えられた女の子。

遠い海の向こうで、彼女は、めいっぱいにその命を輝かせ、大好きなママの腕の中で静かに旅立ったそうです。

もうひとりの子は、マリリンと同じ車いすに乗り、その生活を思いきり楽しんでいた女の子。

こちらも、大好きなご家族に見守られながら、最後まで命の灯を燃やし続けました。

この週末は、埼玉から、ふたりといっぴきで、遠い街へ祈りを捧げ、じっと手を合わせました。

ありがとう。

生まれて来てくれて、その命を懸命に生き抜いてくれて、本当にありがとう。





          





お知らせしておりました通り、17日土曜日に、こちらのイベントに参加させていただきました。

ネットワークカメラを設置され、覗かれているとも知らずにいるマリリンにお留守番をお願いし、夫婦ふたりで新宿の街へ。

最寄駅までバスで行き、そこからは新宿まで乗り換えなしで20分ちょいなので、移動はそれほど大変じゃないと思っておりましたが、やはりお盆休み中ということで、たくさんの人があふれておりました。

マリリンとの生活が始まってから約3年、めっきり満員電車に乗る機会がなくなっていた母ちゃんは、たった20分でヨロヨロ。

新宿駅西口から地下の歩道を歩き、地上へ出ると・・・




CIMG3051_R4.jpg




青い空に向かってにょきにょきとそびえ立つ高層ビル群に、思わず懐かしさが広がります。

仕事をしていた頃は、こうした都会の街を、汗だくになって走りまわっておりました。

とろりと込み上げた懐かしさと、少しの寂しさ、そして今の生活の幸せを胸に感じながら、さあ、元気に会場へ!




CIMG3037_R4.jpg
行われたのは、こちら、新宿住友ビルの47階。




CIMG3045_R4.jpg

マリリンのお留守番の関係で、ギリギリに家を出発したため、ギリギリで到着。

すでに会場内はたくさんの人で埋まっておりました。

定員を超える150名のみなさまと一緒に、しばし頭を集中させ、濃密な90分を堪能いたします。






司会進行は、元NHKエグゼクティブアナウンサーの蔭山武人さん。

お話をしてくださるのは、井上こみちさん、神津良子さんです。

最初に、蔭山さんの読み語りによって、ふたりの作家の作品が紹介されました。

シベリア抑留をテーマにし、「クロ」という犬をめぐる実話を描いた作品です。





前半は、神津さんの『氷海のクロ』の読み語り。
(Amazonは在庫僅少ですが、出版社ホームページからも注文できます)



氷海のクロ―シベリア抑留 (語り継ぐ戦争絵本シリーズ)氷海のクロ―シベリア抑留 (語り継ぐ戦争絵本シリーズ)
(2011/01)
神津 良子

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後半は、井上さんの『氷の海を追ってきたクロ』の読み語りです。

氷の海を追ってきたクロ (戦争ノンフィクション)氷の海を追ってきたクロ (戦争ノンフィクション)
(2010/12/01)
井上 こみち

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戦争が終わったにも関わらず、シベリアをはじめとする旧ソ連やモンゴルなどに抑留され、劣悪な環境の中、厳しい労働に従事させられた戦後強制抑留者は、約57万5千人にも及んだと言われております。

最も長い方で、11年という抑留生活を強いられました。

極寒のハバロフスクの、捕虜収容所。

過酷な労働生活に、たくさんの方が命を落としていったそうです。

苦しい日々の中で、人々の救いとなった、一匹の黒犬がいました。

捕虜収容所近くに捨てられ、さまよっていたその犬は、孤独な彼らに寄り添い、ともに生活をしました。

彼らとクロとの絆は、月日の流れとともに、強く強く結ばれていったそうです。



1956年10月。

日ソ共同宣言が調印されたことにより、抑留者の帰国が決定しました。

ようやく、本当にようやく、ふるさとの土を踏めることになったのです。

そして、その別れの日。

クロは―――。



ここからは、ぜひ絵本を読んでいただきたいと思います。

過酷な生活を強いられた男たちとクロの、強くやさしい絆に、どっと胸が熱くなりました。






実際にシベリア抑留者であり、クロと生活をされた88歳の男性が会場にいらしており、私たちにお言葉をくださいました。

クロと自分たちのことを知っていただき、みなさん本当にありがとうございます!

井上さんに支えられながら、大きな声でそうおっしゃり、このような機会を喜んでおられました。

ただの~、人と犬の~、それだけの話かもしれませんがぁ~、我々にとって、クロは・・・

そう言ったきり、顔が赤くなったかと思うと、しわしわの顔に埋もれた目から、ぶわっと涙があふれました。

なんだか、クロが、アンアン!と元気な声をあげておじいさんの足もとを駆けまわっているような、そんな気がいたしました。

こちらもたまらず、視界が滲みます。




人と犬との絆が、この時代にこうして存在したという事実に、胸を打たれました。

とは言え、戦後数十年というのは、やはり、動物の命が何だってんだ、という考え方がほとんどだったようです。

以前、こちらの記事で井上さんの『犬の消えた日』をご紹介させていただきました。

犬の献納について書かれた作品ですが、井上さんのお話によると、出版されるまでにかなりの時間がかかったそうです。

30年前の当時は、まだまだ動物の命よりも人の命のほうがはるかに大事だ、という時代。

犬が殺されたなんてことはどうでもいい、と思われていて、書きあげてから出版されるまで2年かかったとか。

出版後も、本当の意味で認められ、市民権を得たのは、10年ほど後のことだそうです。



井上さんは、おっしゃいます。

再び戦争が起こったら、同じようなことが起こるかもしれない。

今、当たり前にそばにいる動物が、突然連れて行かれ、殺されるという事態が起こり得るのだという思いは、持っていなければならない、と。




そして、話は、今回のイベントのテーマへ。

戦争を知らない世代へ、語り継いでゆくこと。

神津さんは、地方出版社を営んでおり、現在、『語り継ぐ戦争絵本シリーズ』を刊行しております。

これまでに、『埋もれた歴史・検証シリーズ』などのノンフィクションの作品も多く手がけておりますが、あえて創作絵本として戦争を語り継いでゆく、その意味を、私たちに投げかけます。



戦争体験者による手記や、史実を伝えるノンフィクションは、世の中に多くあふれています。

しかし、その内容は、当然のことながら、あまりに過酷で、おそろしく、どうしても若い世代には敬遠されてしまう。

戦争を知らない世代が、戦争を知る、感じる機会を失ってしまったら、いつかまたあの歴史を繰り返すことになるのではないか。

まずは、知ってもらうこと、感じてもらうことから始まる。

重い、難しい、こわい、といった印象を和らげ、身近に戦争を感じること。

戦争絵本シリーズは、まさにそういった思いからスタートしました。

次世代、次々世代へと語り継いでゆくために、これからは若い執筆者へどんどん移行し、つなげていきたい。

正確な史実、事実関係を把握した上で、それらを幹とし、作者の創造(想像)の枝葉をつむぎ、戦争を通して、人間を描く。

ひとつの読み物として、若い世代の胸に響くものを。

そんな思いで、このシリーズを刊行しているそうです。



神津さんのお話の中で、すとんと胸に入ってきたのは、過去と現代をつなぐ必然を描く、という部分です。

子どもたちを始め、20代30代の世代の中には、戦争は何百年もはるか昔の話だ、という印象を持った方が少なくありません。

当然です。

こんなにおそろしいことがあったのだ、と今の生活の中で突きつけられても、まったくピンと来ないのが正直なところだと思います。

私自身が、まさにそうでした。

それを、身近な私たちの問題なのだ、と思ってもらうためには、自分の日常の中に、過去とのつながりを感じること。

たとえば、先日の記事でも書きましたが、犬の献納は、私にとって、現代の保護犬とつながっております。

戦時中に広場に集められて殺された犬たちと、現代の保健所で処分されていく犬たちがぴたりと重なった、その瞬間。

私の中で、初めて戦争が身近なものとなりました。



今も、これからも、十分におそろしい現実は起こり得る。

人間の本質は、変わりません。

世代が代わり、新しい世代が語り継ぐことを忘れ、身近に戦争を感じられなくなったとき、あの現実は、突然に訪れるのだと思います。

私たちが語り継いでゆくことが、未来への責任だと、強く感じました。







心身に様々な思いをめぐらせ、都会の街を後にした、父ちゃん母ちゃん。

再び満員電車に乗り、家に帰り着くと、マリリンの大歓迎が待っておりました!




CIMG3063_R4.jpg
「ちょいと~! アタシの出番はこれだけじゃあるまいね!」



ごめん、マリ坊。

これだけだよ



愛おしい子を抱きしめると、どっと安心感が押し寄せ、今の生活のありがたみを感じます。

こうして幸せな毎日を過ごせることに感謝しつつ、有意義で貴重な一日を終えました。



ご一緒にお付き合いくださいまして、本当にありがとうございます。

出番が少ない!と白いのがギャーギャーうるさいので、次回、お留守番後のはっちゃけマリ坊をお送りしたいと思います!(^^)!

| 戦争と犬 | 07:50 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

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