今日も明日も、マリリン日和

センター負傷棟から救出された雑種犬、マリリン。車いすを軽快に乗りこなすマリリンと、夫と、私。家族の日々の記録です。

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たとえばわたしが死んだら ~遺言とペット信託~

子どもからお年寄りに至るまで、誰もが犬を飼う現代。

人間たちはさまざまな事情を抱えており、それがやむを得ないものであるか、身勝手きわまりないものであるかは別にして、事実、飼い続けられなくなる人も多い。

飼い続けられないという判断を下された犬は、運が良ければ里親を探してもらい、命をつなぐことができるけれど、そうでなければ、殺処分が待っている。

愛する我が犬がそのような目に遭わぬよう、もしもの備えとして、自分の死後の準備をする人も増えているという。

そこで、今日から3回に分けて、近年注目されている取り組みや、私たち夫婦の考えなど、綴ってゆきたいと思う。

タイトルは、森田童子の楽曲『たとえばぼくが死んだら』にかけてみた。





死後の準備としてまず最初に考えられるのは、遺言。

遺言は、日付や名前などの形式さえ整っていれば、どんなことを書いても構わない。(それがきちんと遂行されるかどうかは別だけれど)

つまりは、「○○万円を長男に」「△△の土地を長女に」といった財産の振り分けに限らず、犬をどうしてほしいか、誰にどのように飼ってほしいかなど、そうした観念的な希望も記すことができるということだ。

ただ、現在の法律上、犬を相続人として財産を相続させることはできないため、誰かに犬の飼育費用を含めた財産を相続させ、それを犬のために使ってもらうことになる。

となると、相続争いに巻き込まれることもあれば、犬を託された相続人の気持ちの変化も起こり得るし、相続人の善意に頼らざるを得ない以上、犬に対して本当にその財産が使われるのか、非常に危ういものがある。

相続手続きが終わった時点で犬を殺処分されてしまった、というケースもあるようだ。



そこで、司法書士の河合保弘先生が、新たな事業を立ち上げておられる。

ペット信託だ。

この先生、私も研修で幾度かお世話になったことがあるのだけれど、とてもユニークな方。

腰にかかるほどのストレートヘアを風になびかせ、びらびらした飾りのある真っ白なブラウスに、長身を活かしたパンツスーツをぴしゃりと着こなす。

時にはマントのようなコートをまとい、まるで中世ヨーロッパのような出で立ちで、軽やかに登壇。

一瞬にして場内を唖然とさせるも、ひとたび講義が始まれば、あまりの情報量と発想力、常人ならぬ頭のキレに、ノートをとる手が追いつかない。

時代の先を見据え、法律に新しい風を吹き込み、昨日より今日、今日より明日と、常に斬新な発想で仕事をなさる。

私も大きな尊敬を寄せる方なので、ペット信託を構築されたときには、さすが河合先生!と胸が躍った。



ペット信託は、信託法に基づいて手続きされる。

民事信託なので、商事信託と違い、それほど大仰なものではない。

信託銀行等を絡めずに、家族や友人知人、もしくは希望する団体との間で行うことができる。

まず、飼い主を代表にした管理会社を設立。

飼い主の死後にペットに残したい財産を、事前に管理会社に移しておく。

そして、遺言書を作成し、個々の事情を考慮した信託契約書を作成。(受託者への定期的な信託報酬を定めることも可能)

飼い主の死後、もしくは認知症発症や施設入所などにより、信託開始。

相続財産とは切り離した形でペットの財産を確保し、受託者に運用してもらうことができる。

信託管理人として弁護士や司法書士を選任し、飼育費が適切に使われているかを監督させることも可能。

ペット信託は、次の飼い主に犬を最期まで飼育してもらうこともできるし、里親が見つかるまでという期限付きで託すこともでき、個々の事情に対応し得る柔軟性を持っている。

ペット亡き後、残った財産は愛護団体に寄付する、などの定めもできるので、飼い主の思いが最後までつながってゆく。

生身の動物を扱った事柄のため、飼育や里親探しを誰(どの団体)にお願いするか、監督がどの程度機能するかなど、まだまだ課題はあると思うけれど、こうした新しい発想から、動物に対する議論が深められるといいな、と思う。



上記のような、遺言やペット信託の準備は、飼い主が高齢者である場合とは限らない。

ひとりで飼ってらっしゃる方や、自分を含めた家族が突然同時に死んでしまったときのためにも、この制度が活用されている。

いま元気いっぱいの人であっても、愛犬のため、状況の変化に備えるケースが増えているということだろう。



今日の話はここまでとし、次回、1冊の本を中心に、近年にわかに注目されつつある、老犬ホームについて考えてみたいと思います。



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| 飼い主亡き後問題 | 10:51 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

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