今日も明日も、マリリン日和

センター負傷棟から救出された雑種犬、マリリン。車いすを軽快に乗りこなすマリリンと、夫と、私。家族の日々の記録です。

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『仙台ぐらし』

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震災から1年が経ちました。

ちょうど1年というその日の夜、私は伊坂幸太郎さんの『仙台ぐらし』を読んでおりました。

好きな作家はたくさんおりますが、伊坂さんは、その中でも特別な存在です。

普段、人気のあるベストセラー作家の本は、なんとなく躊躇してしまいます。

伊坂さんも然り、でした。

本を手に取る気持ちにならなかったのが、読んでみようと思ったのは、一体どういうきっかけだったか・・・。

もはやそのきっかけは忘れてしまいましたが、とにかく読むことになったのです、デビュー作を。


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その小説『オーデュボンの祈り』を読んだときの衝撃は、忘れられません。

以来、貪るように、彼の小説世界に入り込みました。

日常と非日常が何ら違和感なく混じり合い、こちらをぐいぐいと引きずり込んでゆく文章。

そして、どれほど深刻な場面であっても、クスッと笑ってしまう言葉の数々。

ただ、定評のある、ストーリー展開の鮮やかさというものは、私にはそれほど魅力の要素ではありません。

しかし、普段胸にしまい込んである様々な感覚、感情、それに社会における矛盾といったものを、お話の中からさりげなく喚起させ、問題提起し、考えろ考えろ、と訴えてくる静かな力に、私はいつもうろたえ、おずおずと受けとめるのです。

小説それぞれに込められた彼の思いや考え、伝えたいことは当然一通りあるのでしょうが、私個人としては、そこに押し付けがましさを感じたことはありません。

読む側がいかようにも考え得る余地がある、そんなところを好もしく感じます。

あと、文章とは関係ないですが、奥様を大事にされているところがいいです(笑)

インタビューなどで、よく奥様のお話をされておりますが、奥様も、大変ユーモアに富んだ、聡明な方だとお見受けします。


これからの可能性を考えたとき、彼がまだまだ若いという事実に、誰にともなく感謝したい気持ちでいっぱいになるのでありました。


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で、そんな伊坂幸太郎さん。

よく知られているように、仙台在住で、仙台を愛し、小説の舞台もほとんどが仙台という、「ザ・仙台」的なお方であります。

なので、1年前の震災の日から、伊坂さんとご家族の身が気にかかり、ご無事だと判明すると、今度はその後の伊坂さんからの発信を待ち望む日々が続きました。

地元の媒体への寄稿はなさっていたようですが、基本的には、震災に関するコメント等の以来はお断りしていたとか。

そんな中で出版されたのが、今回の『仙台ぐらし』です。

地元仙台の出版社で発行している雑誌『仙台学』に連載していたエッセイをまとめたものだそうです。



本の中で彼が言っております。

この本を震災の本としてひとくくりにされてしまうことに危惧があった、と。

その通りに、大部分は仙台で暮らす彼のクスッと笑える日常が描かれていて、震災に関する記載はそれほど多くないですし、彼の生活の中から感じたことが主となっております。



例えば、震災後、余震が来るたびに恐怖を味わい、電気が復旧したと思ったらまた停電し、そんなとき、幼い息子さんの、「なんだ、またはじめからやり直しかよー」という言葉に笑ってしまったり。

またある時は、「今が、公務員の頑張りどころだから」という、大変な状況になっているであろう公務員の友人からのメールに、こういった事態でがんばるために公務員になったのだ、という強い気持ちが伝わってきて、自分も前向きになったり。

決して情緒的ではないポツリポツリとした文章の中に散りばめられている、たくさんの戸惑いや落ち込み、そしてわずかに見出す希望のようなものが感じられ、伊坂さんの意に反して勝手にあれこれ思いを巡らせる自分がおりました。


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震災以降、彼はしばらく小説が読めなかったそうです。音楽も聴けなかった、と。

当然、小説など書く気になれなかったものの、それでもなんとか日常に戻ろうと喫茶店でパソコンを叩ていたある日、一人の男性が寄ってきて、「また楽しいのを書いてくださいね」と言ったそうです。

その時、「ああ、そうか。僕は楽しい話が読みたいんだ。」と気づかされたとか。

そして、「僕は楽しい話を書きたい」と締めくくっておられます。


そんな彼が生み出す小説を、私もまた楽しみ、味わいたいと思います。



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本日の最後の1枚。


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マリリンが我が家の家族になってから1か月後くらい。

初めてドッグカフェに行ったときの写真です。

まだ緊張気味のマリリンと、抱っこに慣れていない母ちゃんでした


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